山月記

時に、残月、光冷やかに、白露は地に滋く、樹間を渡る冷風は既に暁の近きを告げていた。

 

残月の月明かりの中の旧友との出会い、虎になった李徴、その姿を友に見せることはできません。

故郷に残した妻子のことを旧友にお願いしたのちに、月に向かって吠える虎の姿を晒します。