烏、鴉に思う孤独

烏がだまってとんで行った(尾崎放哉)、鴉啼いてわたしも一人(種田山頭火)

カラスを詠んだ句で、それぞれの孤独が詠まれています。放哉は烏を使い、山頭火は鴉を使います。

山頭火の句は、放哉の「咳をしても一人」をふまえて返句しています。同時代に活躍し、お互いに意識した二人ですが、放哉と山頭火は会ったことはありません。放哉死後、山頭火は小豆島の放哉の墓を参っています。