精霊の守り人

主人公の用心棒バルサは、精霊の卵を宿した皇子チャグムをチャグムの母より託されます。精霊は現実世界に重なるように存在する異世界の生物です。

チャグムの暗殺を謀るのは、実の父親の帝。ここより物語が始まり、異世界の長い周期の四季が現実世界にも影響を及ぼします。周辺諸国に舞台を移しながら、その国の政治、民族、文化、異世界との関わりにふれ、チャグムの新ヨゴ皇国が大国のタルシュ帝国より侵略をうける最終刊に続きます。

皇太子という逃れられない立場を嫌いながらも、国民のため私的感情を捨て成長していくチャグムが真の主人公となります。1冊、1冊が物語として完結しておりますが、これらが最終刊の伏線となっております。そして物語の始まりとなった、父と子の関係に集約されます。全10冊と番外編冊の長編です。

ガイド本「守り人のすべて」には、タンダとバルサの生活を描いた短編が収録されています。